2008年7月20日日曜日

説明するのは難しい

昨日は4時間ほどクーラーのない空間にいた。そのせいで物凄く消耗したらしく今日は昼からひたすら寝てしまった。汗をかくと老廃物がどうこうとかよく言うが、同時に栄養分も流れ出してしまう気がする。チョコラBBでも飲まねば。サマソニとか興味あるけど絶対無理だわと。

夜になってやっと活動する気になったのでとりあえず連休中に仕上げないといかん発表用のポスターをまったり作る。A0で横で作るのは初なので図の配置とかの勘がなく戸惑う。こないだイラストレーターでA0ポスター作ってPDFにしてプリントしたらなぜかプリンターとの相性か、余白処理とかがうまく行かなかったので、図をイラストレーターでつくってそれをパワーポイントに貼り付ける方法にしてみる。イラストレーターは数式は支援してないので、Texで書いてそれをepsに出力してそいつを貼り付けるという方法をとる。epsの図にしてもイラストレーター側では数式をフォントもしくはアウトラインとして処理できるので編集できるみたいだ。数式の処理に関しては、ココのサイトが詳しく書いてくれてる。ちなみにこうやって作ったepsの図はやたらバウンディングボックス?がでかかったりするが、パス消しゴムツールでボックスの先のパスを消してやればコンパクトな形にまとまった。

ポスター作りながら、自分のやってることの説明を考える。たまに研究内容はどんなこと?的な話になることがあるんだが、うまく説明できたことがあまりない。キーワードは2不純物近藤効果とNRGとSTMで、物性(理論)の人間にはこれだけ言えばほとんど通じるんだがそれ以外の人に説明するとなるとむずかしい。とはいえ、後期は院の学生に自分の研究内容を平易に説明せよという「レビュートーク」とやらがあるのでいい説明を考えねばいかん。せめて、なんでこれをしようと思ったのか、何を面白く思ったのかが伝わる説明を考えたい。

ちなみにいまやってる研究で一番力いれてるのがNRGという計算手法の理解と応用だったりする。物理屋として現象より計算手法に興味深々(というか萌え)なのはどうかという気もするが、そうなんだからしょうがない。なんでNRGかというとその原理が素敵だからだ。

NRG(数値くりこみ群)は、なんとなくスーラの絵とかドット絵に似ている。すごい目を近づけて見ると、単なる点々しか見えないんだけどちょっと遠ざかってみると、絵柄が見えてくるというアレ。つまり、視点をどんどん遠ざけていくことで、枝葉末節を省き、大局的にどうなるかを見ようとする技術といえるかもしれない。物理だと、微視的な条件が、マクロな物理量にどう影響するかっていうのを探るっていうことに相当する。量子論とマクロの世界をつなぐ強力なツールだと思う。量子の世界の決まりがどうやって自分たちが感知するマクロな世界に影響するのかっていうのはずーっと疑問に思っている。マクロな物質である磁石が磁石になるかならないかなんてことも実は量子な相互作用が原因とかそりゃー理論を追ってけば式とか言ってることは理解できるけどやっぱり不思議な気がする。というわけでミクロとマクロのギャップをつなぐような話にはなんか惹かれるわけだ。
ライフゲームなんかも、微視的条件だけを与えて、マクロなレヴェルでどうなるかを調べる話ってのでつながる気がする。くりこみ、パーコレーション、セルオートマトン、フラクタルあたりはこのあたりで密接に絡んでて、わかればなんかすごく面白そうだと思っている。とはいえ全部理解できる日がくるんかねぇ。

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