2008年10月10日金曜日

経済と物理

なんか経済がすごいことになってるみたいだ、恐ろしい。経済はさっぱり分からない。周りにちょくちょく株いじっている人がいたのでいろいろ聞いてみたけどやっぱり分からなかった。

分からなさの原因は定式化できないからだと思う。物理はまぁ複雑系とかもあるけど、相互作用の形とかをそれなりにモデル化できる。固体物理業界では少なくとも原子スケールでの相互作用というのはある程度決まっている。問題は系のでかさに由来する数値的な問題をどうクリアするかってのが大半で、頑張れば何とかなりそうな感じが漂ってるし、基本的な式はすっきりしている。経済はなんかパラメーターが何個あるかすら予想できん。

が、経済物理学というジャンルがある。株式市場の暴落を一種の「臨界現象」とみなしていつ暴落が起こるかとかを予測しようというものらしく、物理学会にもちゃんとセッションがある。なんとこれには「くりこみ群」もつかわれてるらしい。手元にあった「入門・経済物理学」にもくりこみ群の紹介が載ってた。びっくり。ちら見したところによるとほとんどイジングモデルだ。トレーダーが他のトレーダーを模倣する頻度みたいなのを相互作用Jみたいに扱い、強気筋・弱気筋をスピンのアップダウンとおなじように扱って実空間くりこみ群ちっくなことをやってる。かなりストレートな方法でなんだかそれっぽい株価の変動グラフが出てきてるんで驚く。人間の挙動もスピン系と似たようなもんなのかいな。経済物理学ではくりこみ群+αでランダムネスを取り入れようとかしているようで、その手法は逆に物性系でも使えるかもしれない。なんかちょっと興味をもった、調べてみるか。いやそれより締め切りその他諸々が臨界点近傍で明日は休日出勤せなあかんねんけどさ・・・忙しいときほど別のことしたくなるんだよな。

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