2008年12月15日月曜日

フォック空間(チラシの裏レベル)

参考論文の式は導出さっさとできたぜちょろいぜとナメてかかってたらそんなに甘い話じゃなかった。第二量子化された形式の式変形は数学とゆーより記号の規則に沿ってがちゃがちゃ並べ替えるだけなので慣れてしまえば追うのはそんなに難しくない。やばいのはその意味の把握。そもそも完備なフォック空間云々とかいう以前にFock空間がなにかはっきり分かってないのがよろしくない。
量子論というと、あーシュレディンガー方程式でしょ?ってイメージだが、実際使うときにはあの微分方程式の形式をそのままごりごり解くわけでは無かったりする。だって大抵の微分方程式ってそのままではうまく解けないし。演習でやるようにポテンシャル障壁が無限で閉じ込められてますよみたく極端な境界条件とかじゃないと解析的な解は出ない。ひとつの方法として微分方程式解く代わりに、例の波動関数をベクトルとみなして、固有値問題とか変分の問題に読み替えたりする。実際使う段になると量子論=ほとんど線形代数。(微分方程式の形状で攻めていくにしろ数値的に扱うときにはほとんど差分方程式とかに落として線形代数の問題にしてしまうし)このベクトルが張る空間がヒルベルト空間に相当するらしい。

一粒子の系ならベクトルとみなすだけでええかんじになるんだけど、粒子が何個もあると、波動関数の形を決めるのに反対称性だのなんだのの規約が入ってきて波動関数ひとつ書くのもとにかくめんどくさい。粒子の入れ替えに対して波動関数の符号がどうなるか+どの粒子が何個あるかだけで状態を書けばええやんってのが第二量子化の発想(だと思われる)。なので第二量子化された場合の基底ベクトルは各粒子の個数の情報で決まるベクトル(アップスピンのが一個とか二個とか)の直積(テンソル積?)の形状になっている。|n1>|n2>…|nN>みたいなイメージかね。そんなベクトルで張られる空間をフォック空間というらしい。なーんか裏にいろいろ数学的構造があって対称性・反対称性の性質をうまく使って縮約してるんだよとか聞くけどよくわからん。

とにかくフォック空間は生成消滅演算子を作用させたベクトルの直積で張られるっぽいので今使ってる基底(全スピンの固有状態になるようにいろいろひねっててシンプルな直積になってない)でフォック空間を定義していくのはまずい気がしてきて、結構最初からコード組み直しかよって感じだ。基底が直積で書けるようにQ,Szの対称性でするもんなんかなぁ。教えて偉い人。まぁそれだと磁場の影響とか異方性の影響も見れるからいいんだけど、一からまたかんがえるのめんどくせー。

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