2009年5月17日日曜日

「宇宙を復号する」ってすごいタイトルだな

最近、量子情報に興味深々。もともとはD論やら論文のイントロに書く「今やってる研究が~~の役に立つよん」の~~のところに量子コンピュータを入れれるのかどうか調べるためにあれこれ巡回してたんだが、それ自体がおもしろいなぁと。量子論ベースのことやってながらいまさらすぎる。

なんでこれまで量子コンピュータやら量子暗号やら量子テレポーテーションの話を避けていた感があるかというと、一方的に「あれって光学のほうがメインっしょ」ってイメージがあったからだ。学会とかでも量子情報な話は大抵レーザーの偏光を使っていて偏光状態のポアンカレ球うんぬんいわれても固体物理な私にゃ??だったのだ。なんで光なのかっつうと特殊な結晶にレーザー光を当てるとうまいこと対になった光子ができて、それを量子ビット、キュビットとして使えるから便利らしい。
この対になるものが重なりあってる状態(エンタングルメント)を作れれば、それを量子情報に使える可能性があるわけで、光以外には、分子振動とか分子回転で計算しようって試みもあるらしい。光以外で有力とされてるのがスピンを使うってやつで、それは知ってたんだけど、「あーNMRとかイオントラップわかんね」とかこれもまたスルーしてた。なんか最近ダイヤモンド使うと室温でエンタングル状態が作れたとか固体のほうでも熱いっぽい。エンタングルメントの基が不純物核スピン+電子スピンの相互作用、うは、なんか理論でも面白そう。

情報理論は興味あるけどさっぱり知らないし、しょっぱなに専門書読むのもしんどいよなぁとおもって「宇宙を復号する」ってタイトルの本を買ってみた。なーんか量子力学も情報理論を通じて考えれば、観測問題も情報を移転する操作として見るとわかりやすいんだと。大きな物体ではなんで古典的なふるまいなのかってことについていろいろ書かれててちょっとわかった気になるな。フラーレンですら、波動性をもって2重スリット実験で干渉するらしいてのはびっくりした。ウイルスで実験しようとしている人もいるらしいけど波動性があったらトンネル効果で感染するのか?

ウイルスつながりで。新型インフルで大学は休講っぽい。まぁ研究室の活動には関係ないんですがね。

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